ジェーン・スー「これでもいいのだ」について
ジェーン・スー著「これでもいいのだ」は、2020年1月に中央公論新社から発売されたエッセイ集。
婦人公論の連載「スーダラ外伝」(2016年2月号~2019年11月号掲載)、日本経済新聞の「プロムナード」(2017年7月~12月掲載)を加筆・修正し再構成された一冊。
全部で66編のエッセイが収録されています。
ページ数は254。
これ、表紙がとてもかわいい仕上がりになっています。
書店でも、ひときわ輝いて見えたのですが、実際にキンキラの装飾もところどころに見受けられます。
スーさんはコラムニストとしても活躍されていますが、私にとってはラジオパーソナリティの印象が強いです。
実際に彼女の存在を知ったのも、2014年頃に放送されていたのTBSのラジオ番組でした。
前置きが長くなってしまいそうなので、ラジオについて後半で少しふれます。
まずは「これでもいいのだ」を読んで、思ったことや感じたことなどをまとめてみます。
ジェーン・スー「これでもいいのだ」の感想
この本、気のせいかもしれませんが…スーさんに応援してもらっているような気持ちになります。
とってもいい本でした。
落ち込み気味の昨今ですが、少しばかり元気が出ました。
なんだか心強いわ!という感想を抱いたのは、きっと私だけではないはず。
第一章「女友達は、唯一元本割れしない財産である」の中で面白かったのが「冴えない女の会」。
SNSを通じて知り合った6人の女性たちと、定期的にその会を催しているのだとか。
ネーミングがナイスですよね。
年代は30代から40代だというし、その集いに入れてもらえないかしら?なんて思ってしまったのですが、私はそういことも実行出来ないタチなんですよね・笑。
第二章「中年女たちよ、人生の舵をとれ」でふむふむとうなずいてしまったのは、スーさん宅のルール。
パートナー氏と共に生活している彼女。
ラジオでも度々発言されていますが、主な家事はパートナー氏の担当とのこと。
共同生活を営むうえでの工夫、もやもや、そしてその打開策になるほどね!と。
これは自分に置き換えて読んでみても、勉強になります。
第一章&第二章の前半部分は薄桃色で、第三章&第四章の後半部分は薄緑色の紙です。
第三章「世の中には物語があふれている」では国内外のエンタメや周囲のダイエット事情、お買い物についてのあれこれが書かれています。
「性格が良い」についての考察が興味深かったですね。
あとは、スーさんのお父様の独特の健康法にはクスッとしてしまいました。
私にはまだ出来ないなあ。
第四章「大人だって傷ついている」 では、「勉強しておけば良かった」という章が印象に残りました。
スーさんが言うように、知識があればもっと楽しめただろうに、というシチュエーションに遭遇したことは私も多々あります。
学生時代を終えた今、どう行動するかがポイントですよね。
もう今さら…と諦めてしまう私に突き付けられた事実→いくつになっても知識を身につけることは可能、という現実。
そして最後の最後、あとがきの部分に記された「おわりに」 が心にしみました。
明日のことは分からないけど、とりあえず今は「これでもいいのだ!」と胸をはって言えるような、清々しいものでした。
最後に
ちょっとだけラジオの話を。
ほぼ毎日、長い時間ラジオを聴いている私は、平日はスーさんの番組を欠かさずチェック。
生活情報も相談コーナーもお便り紹介も、どれも好きです。
特に相談コーナーは、スーさんのアドバイスが的確過ぎて、それはもうすごいんです。
ときには厳しい言葉も飛び出しますが、親身になってくれているのが伝わってくるのです。
聡い人なんだろうなあ、と聞き入ってしまいます。
土曜日に放送されていた「相談は踊る」からのファンです。
中野信子さんとの共著「女に生まれてモヤってる!」も読んだばかり。
すっかり彼女のとりこです。
ラジオでもエッセイでも楽しませてくれて、ありがとう。