とかち野酵母でオーバーナイトのパンを焼く
まだまだ、手さぐり状態の「とかち野酵母」ではありますが、オーバーナイトでパンを焼くことはできないかな?と気になり、さっそく試してみました。
オーバーナイトとは、生地を一晩冷蔵庫で発酵させる方法。
あらかじめ生地を仕込んでおけるので、翌日の作業は形成して焼くだけです。
とはいえ、酵母の量をどこまで減らしたらいいのか?
冷蔵庫に入れる前に生地をどこまで発酵させるのか?
など、使用する酵母や捏ね上げ温度・室温など、状況によって違ったりするものです。
柔軟に対応し、変化させていくことが大事だと感じています。
今回は、「とかち野酵母の場合」ということで実践してみたいと思います。
焼いたのは、シンプルなまるパン◎
使用しているとかち野酵母は、乳化剤が使用されていない、予備発酵が必要なタイプです。
オーバーナイト実践編◎まるパンのレシピ
材料
- 強力粉 280g
- 全粒粉 120g
- 塩 4g
- 水 230g
- オリーブオイル 10g
※7個分の材料です。
オーブンの容量が小さい場合は、半分で焼くなどして下さい。
水は35℃程度にあたためておきます。
以下の材料で、とかち野酵母の予備発酵を行います。
(水を40度程度にあたため、きび糖を溶かします。酵母を振り入れて15分後によく混ぜて完成。)
- とかち野酵母 2g
- 水 20g
- きび糖 1g
酵母は0.1g単位で、きっちり計量した方が失敗が少ないです。
作り方
ボウルに強力粉、全粒粉、塩を入れてヘラなどで混ぜ、そこへ温めた水、予備発酵を終えた酵母、オリーブオイルを注ぎ入れます。
ヘラで水分を全体にいきわたらせます。
こうして見ても、全粒粉の割合が多いですね。
この辺りの全粒粉の量は、お好みで加減して下さい。
最近は強力粉と半々くらいで焼くことが多いです。
生地を10分くらいしっかりと捏ねたら、とじ目を下にしてボウルに入れます。
この日は室温27℃。2時間発酵させたのが右の写真です。
このまま冷蔵庫(野菜室)へ入れ、12時間発酵させました。
冷蔵発酵後のパン生地ですが、ちょっと過発酵気味かな…?
まあでも、気にせず進めましょう・笑。
また逆に、思ったように発酵が進んでいない場合も考えられます。
その場合、室温(オーブンの発酵機能などを使うのも手です)においてさらに発酵させます。
一次発酵が終わった生地を7分割し、ボウルを被せるか固くしぼった布巾を被せるなどしてベンチタイムを15分とり、丸め直します。
オーブンシートの上に生地を並べていますが、このオーブンシート、我が家のオーブンの天板には乗らないサイズなので、天板を逆さまにしています。
が、そんな無茶なことをしたくない場合、2段で焼成することをお勧め致します。
左が丸めなおした直後の写真です。ここからホイロ(二次発酵)をとります。
30℃・50分で右のような状態になりました。
普段よりもホイロに時間がかかったのは、冷蔵庫に入れたことで生地が冷えていたからだと考えられます。
200℃に予熱したオーブンで、20分焼成します。
香ばしく、いい香りです!
まとめ
とかち野酵母(要・予備発酵)を使用したオーバーナイトの場合、粉に対して0.5%の量でも十分に発酵することが分かりました。
※もしかしたらもっと減らしても良かったかも?と思うくらいでしたので、次回は0.3~0.4%で挑戦しようと思います。
とかち野酵母は、予想以上に発酵力が強い酵母なのかもしれません。
本格的な暑さが来る前に、冷蔵庫を使用したオーバーナイト製法を試せて良かったです。
冷蔵発酵は、とても便利だなと改めて感じました。
暑い暑いと言いながら、真夏でもパンを焼いてしまうんですよね。
自分の体調と相談しながら、無理のない範囲で楽しみたいと思います。
「南のめぐみ」と国産の全粒粉、それに酵母も北海道産の野生酵母と、国産尽くしのパンになりました。
挽きが粗めの全粒粉、なかなか美味しかったです◎