まつりパンライフ

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東野圭吾 短編集「犯人のいない殺人の夜」のあらすじ・感想

東野圭吾「犯人のいない殺人の夜」新装版の表紙

 

東野圭吾 短編集「犯人のいない殺人の夜」について

東野圭吾著「犯人のいない殺人の夜」(新装版)は2020年2月に光文社文庫から発売された短編集。

 

全371ページ。

 

朝晩は少し、秋の気配が感じられるようになってきました。

先日実家の母と話していたら、「もう布団を出した」と言っていて大層驚きました。

東北は、秋の訪れが早いですね。

 

さて今日紹介する本は、東野圭吾さんのミステリー短編集です。

読み始めてすぐに「これ、読んだことあるな」と思いました。

 

手元にあるのは「新装版」ですから、そんなこともありましょう、ともう一度読んでみることにしました。

 

単行本は1990年に発売されていますし、文庫版も1994年に出ています。

多分実家には、どちらかが眠っていることでしょう。甥っ子とか姪っ子が読んでくれると嬉しいな。

 

東野圭吾・短編集「犯人のいない殺人の夜」の背表紙

 

東野圭吾「犯人のいない殺人の夜」のあらすじ・感想

7編が収録されていますので、それぞれのあらすじと感想をー。

小さな故意の物語

主人公の親友・達也が校舎の屋上から落ちて死んだ。 

達也には公認の仲である洋子という恋人が存在する。

事故か自殺かーというあらすじ。

 

学園もの。

主観ですが、男同士の友情は固いですね。

「小さな故意」とはうまいタイトルだな、と。

 

闇の中の二人

中学教師の弘美は、生徒の弟(生後3カ月)が殺害されたことを知る。

殺害された部屋の鍵があいていたことが不可解であるー。

 

この作品は特に印象的な内容だったので、犯人をはっきり覚えていました。

そしてラストに本人が明かす動機も…。因果応報かな。

 

踊り子

孝志は、夜に体育館で踊りを練習する女子が気になっていた。

家庭教師に相談し、アドバイスをもらおうとするーというあらすじ。

 

やりきれない結末。

善意が悪い方向に作用してしまう事ってあるんですよね。残酷。

 

東野圭吾著「犯人のいない殺人の夜」目次

 

エンドレス・ナイト

大阪から、夫が亡くなったという知らせを受ける主人公。

遺体を確認すると、翌日刑事から意外な提案をされるー。

 

夫婦って、こうやってすれ違っていくのかもしれないですね。

読み返すと、これも伏線だったのかとハッとさせられます。

 

白い凶器

材料課の課長が転落死した。

一週間後、同じ課の人間が交通事故で死亡。体内からは睡眠薬が検出された。

事故死とは考えにくい状況だがー。

 

犯人の思い込みが行き過ぎてしまった結果なのかもしれませんが、あの匂いは私もとても苦手です。体に悪いし。

 

さよならコーチ

アーチェリーの選手である直美が、ビデオカメラにメッセージを残して死んだ。

自殺を思わせる内容だったがー。

 

じわじわと追いつめられていく人間(犯人)の心の内が描かれていて、嫌な気分に…。

 

犯人のいない殺人の夜

岸田宅で殺人がおき、岸田一家と家庭教師が隠ぺいを試みる。

しかし、殺された女性の兄が岸田家にやって来るーというあらすじ。

 

表題作です。

 

(当たり前ですが)完全犯罪は難しい。

そして、登場人物が皆一癖あってイライラ・笑。でも面白かった。 

 

オチにびっくり。

私は最後まで気付きませんでした。

 

まとめ 

おそらく15年くらい前(?)に読んだと思われる作品でしたが、珍しくほぼ内容を覚えていました。

記憶力がうんぬん、という話ではなくてインパクトが強かったからでしょうね。

 

再読ですが、かなり楽しめました。

30年くらい前の作品なのに、古い感じが全くありません。

 

確か、何本かはドラマ化もされていたような…?

東野さんの小説は、映像でも楽しめる作品がたくさんありますよね。