奥田英朗「リバー」の登場人物
奥田英朗著「リバー」は、2022年9月に集英社から発売された長編小説。
全648ページ。
初出は「小説すばる」。
大好きな奥田英朗さんの最新刊を読みました。
面白い!とまらない!!
それにしてもものすごーくぶ暑い本で、びっくり。
読み終えるまで、何日かかるかしら…と心配していましたが、2日で読み切ってしまいました。そのくらい面白かったのです。
まずは、登場人物の紹介です。
斎藤一馬 群馬県警桐生南署・捜査一課の刑事。
内田 ベテラン刑事。
伊藤 刑事。
久保 刑事。内田の片腕。
堀部 群馬県警桐生南署・捜査一課長。
西村 管理官。
武田 本部の刑事部長。
木田 桐生南署の署長。
星野 広報官。
野島昌弘 栃木県警足利北警察署・刑事第一課の巡査。
土井 刑事第一課の課長。
山下 刑事第一課の主任。
中村 刑事部長。
広川 捜査一課長。
平野 捜査一課の刑事。
滝本誠司 元栃木県警の刑事。
河瀬 警察庁の警視正。
池田清 10年前の事件の容疑者。45歳、無職。
大山明美 池田の恋人。
福田栄一 産廃会社社長。元暴力団の組長。
吉田明菜 スナックの雇われママ。
絵里香 スナックのホステス。
刈谷文彦 スナックの客。
八木 ラーメン屋店主。
千野今日子 中央新聞の記者。
小坂 記者。今日子の上司。
篠田 准教授。犯罪心理学者。
松岡芳邦 写真館経営。
松岡和子 芳邦の妻。
平塚健太郎 無職、31歳。多重人格者。
奥田英朗「リバー」のあらすじ
群馬県桐生市の河川敷で、若い女性の死体が発見された。
その後、栃木県内でも同様の事件が。
10年前、群馬と栃木で起きた未解決の連続殺人事件と手口が似ており、緊張が
走る。容疑者を逮捕したものの、証拠不十分で不起訴になっていた事件である。
今回の事件も、10年前と同一犯による犯行なのかー?
奥田英朗「リバー」の感想
語り手が、何人もいる話。(群像劇)
捜査する側の立場である刑事の一馬と昌弘、3年目の新聞記者・今日子、10年前の事件の犠牲者の父である芳邦、10年前の事件を捜査していた元刑事の誠司、容疑者の恋人…。
600頁をこえる長編ながら、全く飽きない。
犯罪を扱う物語なので、事件の捜査の行方が気になるのはもちろんなのですが、人間同士のやりとりが良かった。
どの立場の人物も、すぐ近くに事件を感じつつ、懸命に「今」を生きていました。
捜査が進む中、それぞれが考察する内容、どれも頷けます。
はたから見れば奇異に映るであろう振る舞いも、本人の脳内にはそれなりの思いがあってのことなのだと。
群馬県警と栃木県警が共同で捜査を行う連続殺人事件の話なので、人がたくさん出てくる!名前を書き出しながら、読みました。
さて、何人か挙がってくる容疑者らですが。
皆、曲者ゆえに捜査は難航。
私は、真犯人が誰であるかということよりも、登場人物らの胸中の方に注目してしまいました。
ミステリー小説のようでいて、そうでないような読後感。
そう、本の帯にも書いてあるように、まさしく「犯罪小説」ですね。
最後に
かなり出遅れた感はありますが、先月から始めた歯列矯正。
もう、矯正の装置の違和感ったら。
食べにくいから食欲は減るし、歯磨きは大変だし、なぜか不眠。
(ストレスのせい?)
夜中の1時とか2時に起きちゃうんですね。
無理に寝ようとせず、本を読むことにしました。
この「リバー」にも助けられました。
ますます眠れなくなってしまった、というてんまつなのですが、私としては満足です◎
矯正は長期戦なので、気長に気長に。