まつりパンライフ

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桜木紫乃「それを愛とは呼ばず」のあらすじと感想

桜木紫乃「それを愛とは呼ばず」の登場人物

わが家のお盆休みも、今日で終わり。

本を読んでばかりの幸せな日々は、あっという間でした。

今日紹介する本も、桜木紫乃さんの作品。

例によって、出先で読みきった本です。

 

桜木紫乃著「それを愛とは呼ばず」は、2015年3月に幻冬舎から発売された小説。(2017年10月に文庫版が発売。)

 

では、主な登場人物の紹介です。

 

伊澤亮介 「いざわコーポレーション」副社長。54歳。

伊澤章子 「いざわコーポレーション」社長。亮介の妻。

伊澤慎吾 「いざわコーポレーション」専務。章子の息子。

片倉肇 「いざわコーポレーション」顧問弁護士。

白川紗希 元タレント。北海道出身の29歳。

吉田典子 紗希のバイト先の衣装部マネージャー。

小木田 リゾートマンションの購入者。

春菜 小木田の恋人。

 

桜木紫乃「それを愛とは呼ばず」のあらすじ

亮介は東京でのホテルの職を失い、新潟へ戻ってきた。再就職先の10歳年上の経営者・章子に結婚したいと言われ、夫婦になった。

2人が結婚して10年。

章子のひとり息子である慎吾は、父親になった亮介をよく思っていない。

 

64歳の誕生日当日、章子は交通事故を起こし、意識不明の状態になってしまうー。というのが、ざっくりとしたあらすじです。

 

桜木紫乃「それを愛とは呼ばず」の感想

もう少し詳しく説明しますと。

章子の息子で「いざわコーポレーション」の専務でもある慎吾は、母の再婚相手の亮介に対し、反感を持ち続けていました。そして、母の意識の回復が見込めないと知るやいなや、亮介を会社から追い出すのです。

 

亮介にしてみれば、10年かけて章子と共に大きくしてきた会社を、義理の息子に突然追い出されるのですから、やりきれないでしょう。彼は、50代半ばの副社長という立場から一転、職探しをすることに。

 

ところでこの話は、亮介視点の章と紗希視点の章から構成されています。

紗希は、芸能事務所に所属しているタレント。しかし芸能活動だけでは生活が成り立たないので、銀座の老舗キャバレーでアルバイトをしています。このキャバレーで亮介と出会うのです。

 

この2人がそれぞれにお互いの印象や心のうちを語るので、読み手としてはその点がスッキリするというか、客観的にみられるというか。面白かったところのひとつでした。

 

紗希は芸能活動を10年続けてきましたが、事務所からは契約打ち切りの通告をされてしまいます。容姿端麗で、日々努力を重ねていても芸能の世界でやっていく、というのは難しいようです。

さて、不動産の営業の職を得た亮介。北海道でリゾートマンションを売ることになったのですが、散々な待遇。

 

そこへ、キャバレーを辞した紗希が訪ねてきてー

というところから、特に話が盛り上がってくるような感じがしました。紗希は北海道出身ですし、リゾートマンションとは名ばかりで実際は廃墟?といってもいいような物件。ラブドールが出てくるシーンがあって、そこがやけに印象的・笑。

 

常識的な人物かのように思えていた紗希ですが、終盤からの異様な行動には読者を驚かせます。

予期せぬ話の展開に、唖然。

 

ラストで明かされるタイトルの意味に、ぞわり。

ヒヤッとする話なので、夏にいいかもしれません。

 

最後に

恋愛ものかな?なんて思って手に取ったら、そうではありませんでした。

まあ、愛のカタチは人によりけりなのでしょうけれど。