まつりパンライフ

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角田光代「神さまショッピング」のあらすじと感想

角田光代「神さまショッピング」について

早いもので、もう2025年が終わろうとしています。

店先には新年を迎えるためのあれやこれやが並び、いよいよかという慌ただしさがただよっています。

クリスマスは、ケーキとかチキンとか食べる人が多いのでしょうか?

我が家は大人だけですので通常運転、という感じなのですが。

 

さて、今年最後に紹介する本は、角田光代さんの神さまショッピングです。

ラジオ番組内(ニッポン放送・あなたとハッピー)で中瀬ゆかりさんが紹介されていたのを聞き、秋に読みました。

 

夏の猛暑から、書店に行く頻度がめっきり減ったため、本作が発売されていたのを知りませんでした。書店にはこまめに足を運ばないと、好きな作家さんの新刊の発売を知らないまま過ごしてしまうことにもなりかねません。

今回は運良く、たまたまラジオ番組で発売を知ったわけですが。角田さんの作品だけあって、やはり印象に残る作品でした。

 

角田光代著「神さまショッピング」は、2025年9月に新潮社から発売された本。8つの短編からなる一冊。全211ページ。初出は「新潮」。

 

角田光代「神さまショッピング」のあらすじと感想

本作は、独立した8本の短編集です。立場や年齢、性別の違う主人公たちが、それぞれ神さまに祈りに行く、というお話。

思い思いの神さまを目当てにあいに行くわけなのですが、語り手たちは置かれている状況や思いの強さも様々。国内の神さま、国外の神さま、実に多種多様。

 

家族のことだったり、自分との向き合い方だったり、過去との決別など、なにかしら願いがあるものなんだなあと思いました。

行動力にも圧倒されました。

 

今回は表題作の神さまショッピング、を取り上げて紹介します。個人的に、最も印象深かった章です。

以下、簡単にあらすじを。

 

主人公の吉乃は、女友だち4人でパリ旅行に来ていた。30年来の付き合いだが、お互いの事を何でも知っている、という深い関係ではない。

この旅行は、仲間の一人の長男が受験に合格したお祝い、ということで実現したものだった。しかし、吉乃には別の目的があったのだったー。

 

この主人公は、目的の神さまに会うべくパリの教会まできたわけですが、その理由を知り複雑な気持ちになりました。彼女は、とある罪悪感から解放してほしい、許してほしい、という思いから20年近くも行動してきたのです。

 

何もそこまでしなくても。やり過ぎなのでは?と思ってしまったのですが、吉乃には吉乃のやり方がある、というのも分かりました。

夫の大介もまた、そう理解したのかもしれません。彼女との距離の取り方が大人だな、と。夫婦の関係の描かれ方も、面白かった。

 

舞台がパリ、というのもこの章が印象に残った理由のひとつです。ヨーロッパへの憧れが強いので。

特に信仰を持たずに生きている私ですが、なるほどこういった心もちで神の存在を捉える人もいるのか、と興味深く拝読しました。その土地ならではの祀られ方も、また然り。

旅行記、のような読み方も出来る一冊でした。

 

 

 

その他・最近読んだ本

少し前のラジオ番組に、群ようこさんがゲスト出演されていました。

メディアに出るのは、かなりレアなのだとか。10年に一度くらい、なんて言っていました。

かねてより、中瀬さんが「お人柄も素晴らしい」と口にするのを聞いていたので、エッセイを何冊かよんでみましたところ、これが予想以上に面白い!

クスクス笑いあり、深く頷く箇所あり。

来年は小説も読んでみたいな、と大変気になっている作家さんです。