まつりパンライフ

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宮部みゆき「パーフェクト・ブルー」のあらすじと感想

宮部みゆき著「パーフェクト・ブルー」文庫版表紙

 

宮部みゆき「パーフェクト・ブルー」の登場人物

宮部みゆき著「パーフェクト・ブルー」は、1992年12月に創元推理文庫から発売された長編のミステリー小説。

全355ページ。解説は鮎川哲也氏。

 

日ざしが春を思わせる、今日この頃。

なぜか、眠くて仕方がない毎日です。

春だからでしょうか?

 

散歩していると、きれいな花桃の木を見かけます。

桜のつぼみも、段々膨らんできました。

 

さて。本棚を眺めていたら、懐かしいタイトルが目に留まりました。

またまた、大好きな宮部みゆきさんの昔の作品のレビューです。こちらは、再読になります。

 

では、主な登場人物の紹介です。

 

マサ 元警察犬。語り手。

蓮見加代子 蓮見探偵事務所の調査員。

蓮見浩一郎 蓮見探偵事務所の所長。加代子らの父。

蓮見糸子 加代子の妹。高校生。

 

諸岡克彦 名門高校野球部のエース。

諸岡進也 克彦の弟。高校一年生。

諸岡三郎 克彦らの父。

諸岡久子 克彦らの母。

 

椎名 スナック「ラ・シーナ」のマスター。

山瀬浩 克彦の元チームメイト。

木原和夫 大同製薬の課長補佐。

幸田俊朗 大同製薬の専務。

 

その他「宗田淳一」を名乗る男性が登場します。

 

宮部みゆき「パーフェクト・ブルー」のあらすじ

蓮見探偵事務所の調査員である加代子は、諸岡進也を探し、家に戻す依頼を受けた。

彼は、野球部の名門校で活躍するエース・諸岡克彦を兄に持つ家出少年だった。

進也を見つけて自宅へ送り届ける帰り道、克彦が焼かれている、という傷ましい現場を目にしてしまう。

 

克彦の通う高校で起きていた、悪質な盗難事件との関係はあるのだろうかー。 

 

宮部みゆき「パーフェクト・ブルー」の感想

元警察犬「マサ」の視点から描かれる物語。

マサは、飼い主に忠実で賢く、野球好き。そんな設定もおもしろかったです。

 

むごいな、という場面もありますが、読了後に抱いた感想は割と軽やかなものでした。

 

16歳の家出少年・進也は、ちょっと生意気だけど憎めなくていい奴ですし、マサも可愛いし、全体的に受ける印象が不思議と暗くない。

加代ちゃんとマサの息がぴったりなのも、爽快でした。

マサが、とにかく冷静。

 

宮部みゆき「パーフェクト・ブルー」目次
宮部みゆき著「パーフェクト・ブルー」背表紙画像

 

「幕間(インタールード)」の章では、木原が語り手として登場。

木原は製薬会社に勤務していますが、宗田を名乗る男からの強請の窓口になっている模様。

 

2つの軸で進む物語。

木原が語り手となる章が、マサたちが出くわした事件とどうやって重なり合うのだろう?と思いました。が、中盤でこの製薬会社が意外なところで事件の被害者たちと繋がっていたのです。

 

製薬会社側が、とんでもないことをしていた過去が明るみになります。

子供たちを何だと思っているのだろう?というあまりにひどい内容の実験に、腹が立ちます。

 

パーフェクト・ブルー」と呼ばれていた、ある物体…。おそろしいです。

 

マサの活躍が光る、ラストでした。

 

まとめ

再読のはずの「パーフェクト・ブルー」でしたが、ほぼほぼ内容を忘れていました。

大丈夫なのか!?私の記憶力。

 

本作は、宮部みゆきさんにとっての長編・デビュー作なのだとか。

そうは思えないほど完成度が高いなあ、と。(偉そうに聞こえたらごめんなさい。)

衝撃的なシーンも度々登場しますが、なんだかいい話にまとまっています。

 

今現在発売されている文庫は「新装版」になるようですね。

知らなかったのですが、ドラマ化もされていたのだとか。

映像だと、どう描かれるのだろう?