まつりパンライフ

家で焼いたパンと読んだ本の備忘録、愛用のキッチングッズの紹介をしています

柚月裕子「蟻の菜園」のあらすじと感想

柚月裕子「蟻の菜園」の登場人物

柚月裕子著「蟻の菜園ーアントガーデンー」は、2015年8月に宝島社文庫から発売された小説。

久々の更新になってしまいました。

今日紹介する本は、柚月裕子さんの作品です。

 

夏に実家に帰省したとき、新幹線の車内に置いてある冊子(トランヴェール)をぱらぱらとめくっていたら、柚月さんのエッセイが掲載されていました。以前は沢木さんのエッセイでしたよね。

柚月さんは確か、亡きお母様との思い出を綴った文章を書かれていたように記憶しています。

そこで、そういえば最近柚月さんの本読んでないな、と思って未読の本を読むことにしました。中でも特に面白かったのが、「蟻の菜園ーアントガーデンー」です。

 

では、主な登場人物の紹介からスタートです。

 

今林由美 フリーライター。

長谷川康子 週刊誌の編集長。

片芝敬 報道記者。

円藤冬香 介護士。43歳。

江田知代 主婦。

 

ー30年前ー

沢越早紀 10代の少女。

沢越冬香 早紀の妹。

沢越剛 早紀たちの父親。46歳。

与野井啓介 役場職員。

与野井幸江 啓介の妻。養護施設職員。

小森美幸 役場職員。

山村兵吾 駐在所勤務。

 

柚月裕子「蟻の菜園」のあらすじ

フリーライターの今林由美は、ある事件で逮捕された女性を取材することにした。43歳の介護士、円藤冬香。

彼女は結婚詐欺容疑に加え、複数の男性殺害の関与も疑われている。

しかし冬香は否定しており、アリバイもあった。

 

冬香と北陸とのつながりを知った由美。

足を運び取材を進めるうちに、過去の事件が見えてきた。彼女に何があったのかー。

 

柚月裕子「蟻の菜園」の感想

現在、そして30年前のシーンが交互に描かれています。

介護士をしていた冬香。婚活サイトで知り合った男性たちから大金を得て彼らを殺害した、との容疑がかかっているわけなのですがー。

地味な暮らしぶりに、「金はどこへ消えた?」という謎が出てきます。

 

由美の視点で描かれる現在のシーンは、前のめりにぐいぐいと読み進めてしまうのですが、30年前のシーンが壮絶すぎて辛かった。

明らかになる、姉妹に起きた過去を知るにつれて、胸が苦しくなりました。

なんという、おぞましさ。

 

声をあげることが出来なかった少女たちと、助けてあげたい大人たち。

当時の大人たちに、何ができただろう。何が正しかったのか。

生育環境が違っていたら、この姉妹にはどんな未来が待っていただろう。

途中、何度も考えてしまいました。

 

社会問題としての側面もあると思います。

 

 

 

今年と来年の手帳

せっかちな私は、今月早々に来年の手帳を購入しました。

去年あたりから、ぱたりと占いと距離を置くようになり、毎年買っていた星座別の手帳を卒業しました。占術のことばに左右される自分が、嫌になってしまったんですよね。

 

今年から使い始めたのが、高橋書店の手帳。

持ち歩くわけではないので、ちょっと大きめサイズのもの。

毎日、5~6行の簡単な日記をつけるようにしていて。体重と歩数、食事内容や家族との会話など。手帳は、3年くらい保管したら処分してしまうことが多いです。読み返すことは滅多にしないし、ものを増やしたくない、という理由から。

 

日記を付けているのは、自分の気持ちを整理できる行動だなと感じます。

紙に字を書く作業って、楽しいですよね。紙の質にもこだわって手帳を選びました。

来年も高橋書店の手帳にしたのは、書き心地が抜群に良くて気に入ったからです。

ペンのすべりが、他社製品と全然違うのです。