中島京子「平成大家族」の主な登場人物
春らしくなってきましたね。
いまのところ花粉症とは無縁の生活を送っていますが、突然デビューという話もあるようですし、安心はできません。
とはいえ、今シーズンは乗り切れそうです。
散歩中、沈丁花の香りが漂って来て幸せ◎
早咲きの桜も咲きはじめました。
ソメイヨシノの蕾も膨らみ始めましたね。
さて今日は、久々に小説の記事です。
中島さんのちょっと昔に発売された本なんかを読んでいるのですが、どれも面白くておすすめです。
中島京子著「平成大家族」は、2008年2月に集英社から発売された小説。初出は「青春と読書」2006年5月号~2007年10月号。文庫本は2010年に刊行され(全315ページ)、巻末の解説は北上次郎氏。
以下、主な登場人物の紹介です。
緋田龍太郎 緋田家の主。72歳。元歯科医。
緋田春子 龍太郎の妻。66歳。
緋田克郎 緋田家の長男。ひきこもり。30歳。
柳井逸子 緋田夫妻の長女。40歳。
柳井聡介 逸子の夫。元証券マン。
柳井さとる 柳井夫妻の長男。13歳。
緋田友恵 緋田夫妻の次女。35歳。
和仁 友恵の元夫。新聞記者。
漆畑慎吾 21歳のお笑い芸人。
吉野タケ 春子の実母。92歳。
皆川カヤノ タケのヘルパー。
川島先生 龍太郎の囲碁仲間。元大学教授。
小宮山敦 さとるの同級生。
中島京子「平成大家族」のあらすじ
悠々自適の隠居生活を送る、元歯科医の緋田龍一郎。
だったはずが、娘婿の事業の失敗→自己破産により、長女一家と同居生活をすることになる。次女は離婚した後に妊娠していることがわかり、実家に身を寄せることに。
長男は引きこもり生活をしていて、姑のタケは介護が必要な状況である。
一度家を出た者たちが戻ってきて8人で暮らすことになった一家の、賑やかな大家族の日常が描かれる。
中島京子「平成大家族」の感想
この話は、登場人物それぞれの視点で描かれているので、全く飽きることなく新鮮な気持ちで読み進めることが出来ました。
静かに暮らしたい龍一郎ではあるのですが、そうはいかないわけなのです。
破産した娘一家には、妻の春子に内緒で援助した過去があったり、30歳にしてひきこもり生活を長く送っている長男に対しては後悔が募りー。
ひきこもりを続ける克郎の言い分も綴られており、こちらはこちらでなるほどな、と思う部分もありました。物事のきっかけって、ささいな事から始まるんですね。
しかしなんと、克郎もこのままでは終わらないのですー!
父親の自己破産により、私立の学校を辞めて公立の中学に通うことになったティーンエイジャーのさとるの心境も複雑。彼なりのマニュアルを作成し、実行していくのですがー。
さらに、まさかの妊娠が判明がした友恵。彼女の行動力たるや。
そして少々(?)、思い込みが激しいような気がする長女の逸子。
成人してるとはいえ、心配が尽きない3人の子どもたちの将来を思う春子。春子はモヤっとした愚痴を、誰にも打ち明けられない性分のようなのです。
認知機能に問題があるタケですが、ときどき核心をついた発言をするから興味深い。そして、認知症を発症すると、タケの視点でみる世界のように見えるかもしれないな、と妙にリアルな感じがしました。
喜劇のようでもある、楽しい一家の物語でした。
最後に
今期は、地上波で放送されている国内のドラマをたくさん観ました。
最終回を迎えた番組も、出てきましたね。
皆さんはどんなドラマがお気に入りでしたでしょうか?
個人的にはミタゾノが良かったのですが、共感してくれる方、いらっしゃるかな。
ラジオは相変わらず、よく聞いているのですが、東京FMで木曜日に放送している玉川さんの番組がとても面白くて、イチオシ◎
出来るだけ生放送で聞きたいので、木曜日は朝から少しそわそわ。