佐藤愛子著「冥界からの電話」について
佐藤愛子さんの「冥界からの電話」は、2018年11月に新潮社から発売された本です。
この本を知るきっかけとなったのは、ラジオ番組内での本の紹介コーナーでした。
録音して聴いているラジオ番組のひとつに、ニッポン放送の「あなたとハッピー!」木曜日があります。
木曜日の「あなたとハッピー!」は、垣花さんと中瀬さんが担当されている曜日です。
垣花さんは、ニッポン放送を退社してフリーになられましたね。
中瀬さんは新潮社・出版部の方で、TVのコメンテーターをされたりしています。
林真理子さんのエッセイにも度々登場しますよね。
中瀬さんと垣花さんの軽妙で知的なやりとりが大好きです。
(那須さんのクールさもいいですよね・笑)。
話がそれました。
「あなたとハッピー!」内に「ブックソムリエ」というコーナーがありまして、中瀬さんが毎週1冊おすすめの本を紹介して下さります。
今回読んだ佐藤愛子さんの「冥界からの電話」も、そこで紹介されていた一冊です。
紹介していたのは確か…去年の冬、12月だったのですが、ずっと気になっていてようやく手に取りました。
中瀬さんが紹介すると、どんな本でも魅力的に思えるのですが、こちらの本に関しては特に印象に残りました。
タイトルに「冥界」の文字がある時点で、一体どんな内容?となりました。
佐藤愛子さんは昔から霊的な不思議な体験をしてきたそうで、そういった内容も盛り込まれているとか。
今日は佐藤愛子著「冥界からの電話」についての記事です。
佐藤愛子著「冥界からの電話」のあらすじ
簡単にあらすじを紹介します。
佐藤愛子さんの長年の友人で、小児科医の高林圭吾先生(仮名)におこったという実話。
高林先生の講演を聴いた女子高生の「ひふみ」は、感銘を受け手紙を出した。
そのことがきっかけで、二人は電話でとりとめもない会話をする間柄になった。
ある日、ひふみの兄から「ひふみが事故で死んだ」との知らせが届く。
しかし、死んだはずのひふみから、以前と変わらぬ声で高林先生に電話がかかってくるようになる。何度も。
この本に書かれている現象は、すべて事実だという。
著者自身が北海道の山荘で経験したという異常現象についても触れている。
肉体を失っても、魂は滅びない…。
佐藤愛子さんからの最後のメッセージ。
佐藤愛子著「冥界からの電話」の感想
あらすじにも書いたことですが、全て実話だといいます。
「死者から電話がかかってくる」という、にわかには信じがたい内容ですので読んでいて力が入ってしまいました。
私の個人的な感想しては、説明がつかない不思議な出来事がおこることもあるのだろうな、というもの。
佐藤さんが、この著作の中で自分のことを「筆者」と言っているのが印象に残りました。
「私」ではなく「筆者」ということで、読者に与えるイメージがずいぶんと違うと思います。
非常に読みやすい文体で書かれてあり、あっという間に読み終わりました。
佐藤さん自身が経験した、北海道の山荘での異常な現象を鎮めてもらった顛末も詳しく書かれてあり、興味深かったです。
ただ、少しばかり専門的な用語?といいますか、霊界・神界・精霊界といった言葉や、
地縛霊・浮遊霊といった霊能者たちが使うような言葉が出てきたのでちょっと混乱しました。
成仏とはどういうことなのか?がぼんやりとではありますが、わかったような気がします。
最後に
佐藤愛子さんは、この本に結論はないと書かれています。
実際におきたことだから書かずにはいられなかった、と。
人は死んで終わりではない、ということを伝えたいのは確かだと思います。
「生まれてくる目的は魂の向上であり、魂の向上とは波動を上げること」と発言した中川師のことばに考えさせられました。
彼女の著作をはじめて読みましたが、ちょっと驚いてしまうような内容の本でしたので、次は小説を読んでみたいです。