まつりパンライフ

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真梨幸子「カウントダウン」のあらすじと感想

真梨幸子「カウントダウン」背表紙

 

真梨幸子「カウントダウン」の登場人物

真梨幸子著「カウントダウン」は2017年3月に宝島社から発売されたミステリー小説。

初出は「大人のおしゃれ手帖」。(2015年1月~2016年11月)

 

全305ページ。

 

言うまい言うまい、としてきましたが(言ってしまいます)、毎日暑いですね。

外出はなるべく早い時間に済ませるようにして、日中は家に引きこもって本を読むかラジオを聴くことが多いです。

 

あんまり暑いので、エアコンを稼働させないと部屋は何度まで上がるの?と扇風機にあたりながら温度計を眺めておりましたら、36度!とかになるんですね。

体温と同じくらいの気温…。

 

ここまで気温が上がってくると、扇風機をつけていても涼しさはほぼ感じられないんですね。

我慢せずにエアコンをつけよう、という結論に至りました。

 

では「カウントダウン」の主な登場人物の紹介です。

 

海老名亜希子 50歳。独身。「お掃除コンシェルジュ」。

美奈子 亜希子の妹。10歳下。

世良洋輔 亜希子の元夫。美奈子と再婚。

 

薬王寺涼子 梅屋百貨店の外商。

牛島宏哉 轟書房の編集者。

 

みよこ先生 幼稚園の先生。

柳町美樹 亜希子の同級生。行方不明。

平河智子 亜希子の元同僚。「スーパー主婦」として成功。

中林路子 亜希子の元同僚。

 

真梨幸子著「カウントダウン」本扉イラスト

 

真梨幸子「カウントダウン」のあらすじ

主人公の海老名亜希子の肩書きは「お掃除コンシェルジュ」。

整理整頓術に関する執筆もこなすが、癌で「余命6カ月」の宣告を受ける。

 

同世代の外商の女性・薬王寺涼子に助けてもらいながら、50歳・独身の亜希子の終活が始まる。所有する、ゴミ屋敷同然の部屋の扱いにも困っていた。

 

元夫である洋輔が亜希子の妹と結婚したため、家族とは距離を置いているー。

というようなあらすじです。

 

真梨幸子「カウントダウン」の感想

(私のような)庶民からすれば、主人公の亜希子は「優雅なおひとりさま生活」を送っていたわけですが、冒頭、いきなりの余命宣告はつらい。

「カウントダウン」というタイトル、そういう意味だったんですね。

 

亜希子は私生活においては元夫が妹と再婚、というなかなかヘビーな状況なわけですが、仕事が順調って最高に恵まれているなと思います。

 

そんな中の癌告知はショックですが、逆に、死期が分かっていると死ぬ心構えのようなもの(?)が出来るとも言えます。

 

突然死んでしまったら、見られたくないものなどを処分することも出来ませんから、それはそれで困るなあとも思ったり。死ぬまでに、会っておきたい人もいるなあ。

 

真梨幸子「カウントダウン」表紙イラスト画像


いつもながら素敵な表紙。装画はマツオヒロミさん。

 

さてさて。

真梨さんの小説ですから、後半では怒涛のドロドロ劇が待っています。

終活も順調に進むはずがなくて、ただごとではない展開。 嫉妬の嵐。

 

「有終の美を飾る」という亜希子の目標が叶うのか、ぜひ読んで確かめて下さいませ。

 

作中に登場したれんこん菓子「西湖」や村上開新堂のクッキー、そんなに美味しいのかな。 普段甘いものは食べないのですが、小説や雑誌等で名前を目にすると妙に気になります。

 

まとめ

前回読んだ作品と比べると、登場人物がそれほど多くなくて理解しやすかったです。ドロドロ具合もいささか軽め、といったところでしょうか。

 

各章の書き出しは亜希子が執筆した「整理整頓術のエッセイ」で始まるのですが、タメになる情報もありました。

 

50歳で余命半年というのは、衝撃が大きかったです。

健康はお金では買えませんから、日々不摂生をしないよう心がけたいものです。(なかなか難しい。)

 

亜希子の就活時のエピソードでリクルートスーツがなかったというのを読んでびっくり。本当に?