まつりパンライフ

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赤川次郎「7番街の殺人」のあらすじと感想

赤川次郎「7番街の殺人」の背表紙

赤川次郎「7番街の殺人」の登場人物とあらすじ

先日、TBSラジオに赤川次郎さんがゲスト出演なさっていました。

(その時のお話は後半にするとして…)

 

赤川次郎さん…懐かしいお名前!

昔よく読んだな~、ということで久々に彼の小説を手に取りました。

 

なんとなく表紙に惹かれて選んだのが「7番街の殺人」でした。

 

「7番街の殺人」は、2017年5月に新潮社から発売された小説。

 

初出は「小説新潮」。

(2015年3月号~2017年1月号)

 

全310ページ。

 

以下、主な登場人物とあらすじを簡単にまとめます。

 

登場人物

三枝彩乃 主人公、19歳。劇団の研究生から女優の付き人へ。

三枝佑香 彩乃の母、46歳。主婦。

三枝勇介 彩乃の父、58歳。サラリーマン。

 

只野公市 劇団「風祭」の代表。48歳。

 

牧原健児 プロデューサー。

中原真知子 牧原の妻。女優。

牧田秀哉 牧原と真知子の息子、19歳。俳優。

 

町田進 N署の刑事。

尾崎 K署の刑事。

 

須山圭子 望丘団地の住人。75歳。

 

「7番街の殺人」の見開きページ

 

あらすじ

主人公の彩乃は、大学を中退して女優を目指していた。

しかし母・佑香が倒れ、父・勇介は女を作って家を出て行ってしまったことで状況が一変。

 

夢を諦め、女優の付き人をしながら家計を支えることになった。

 

彩乃の祖母は、21年前の未解決の殺人事件の被害者だった。

偶然にも、事件現場となった望丘団地でドラマの撮影が行われることになり、事件が再び動き出す-

 

というあらすじです。

 

赤川次郎著「7番街の殺人」の表紙イラスト

 

赤川次郎「7番街の殺人」の感想

ありきたりの感想になってしまいますが、やっぱり読みやすいなという印象が強いです。

会話文が多いという特徴もありますね。 

 

私は本を読むスピードが特に速いわけではないのですが、一晩で読了。

展開が早いので少しずつ読むよりも、流れに乗って読み切ってしまえという気になります。

 

今回の作品は主人公の彩乃が19歳と若いため、どうかなと読み始めたのですが、次々に事件(?)に巻き込まれていく主人公にエールを送りつつ、飽きずに読了。

 

実際、赤川次郎さんの作品では主人公に手を差し伸べてくれる人が登場することが多いように思います。

 

21年前に、彩乃の祖母を殺した犯人は意外な人物でした。

 

安定感のある面白さといいますか、ミステリーなのに軽い感じで読めてしまうので気分転換や息抜きにもちょうどいいかなと思います。 

 

ラジオにゲスト出演

ラジオにゲスト出演されていた、赤川次郎さん。

自分はかなりの夜型人間だ、とのこと。

 

10時からの生放送は、大変だったんじゃないでしょうか!?

 

昔の話をされていて…

赤川さんが描いた作品を映像化したさい、完成した作品が物語とあまりにも違う(犯人が変わっちゃったとか、全然違う話になっていたとか)というので、テレビ局の人と喧嘩もしたと笑いながら話していました。

 

創作についてですが、「創作ノート」のようなものも存在するけれど、ほとんど見ないとのことでした。

曰く、「締め切りが迫ってきて、原稿用紙の前に座らないと」ダメなんだとか。

 

原稿用紙を前にすると、物語のアイデアが浮かぶというのも凄いな~っと。

「執筆していると登場人物たちが勝手に動き出す」、というようなことを言っていたのを聞いて驚きました。

 

そうそう、新刊「いもうと」についてのお話もされていました。

 

 

ふたり」から30年-。

続編をかいてみませんか、と編集者に言われて執筆にとりかかったとのこと。

「ふたり」は読んだ記憶がありますが、随分と前のことなので…。

 

今読んでみても、違った読み方ができるのでしょうね。

自分が置かれた状況によって本の解釈が異なるんだな、と大人になって分かりました。

 

赤川次郎作品は、中学・高校生時代によく読みました。

新刊が出ると近くの書店で買ったり、図書館でかりて読んだり。

 

今思えば、彼の作品を読むことで本の面白さに気付けたような気がします。

 

シリーズものも多く、似ているタイトルも多いんですよね。

既に持っている本をもう1冊買ってしまった、なんてこともありました。

 

以前久米さんのラジオにも出ていましたが、あまりメディアに登場しない印象があるので久々に声が聞けて嬉しかったです。