ホエー仕込みのパンはふわふわ
ホエーってご存じですか?
ホエーはヨーグルトの上に溜まっている、あの部分です。上澄みの液体ですね。
乳清(にゅうせい)とも呼ばれています。
そのホエーを仕込み水に使ってまるパンを焼いた工程を、写真とともに記録しておこうと思います。
手ごねでまるパン作ったのですが、思った以上にふわふわの焼き上がりになりました◎
普段、ヨーグルトの上澄みのホエーの部分はそのまま混ぜて気にせず食べてしまいます。
しかし、水切りヨーグルトを作る時に割と多めに抽出されたホエーに関しては、ちょっと消費しづらいな…というのが本音です。
独特の酸味があり、直接飲むのはためらってしまう味。
※個人的な感想です。
そこで、パンの仕込み水に使えないかな?と思いました。
というのも、捨てるにはあまりにももったいない!というほど高い栄養素が含まれているのだそうです。
まずは実験的に、仕込み水の20%をホエーに置き換えるレシピで、手ごねのまるパンを焼いてみました。
レシピでは香ばしさを加えるために全粒粉を用いていますが、なければ強力粉に置き換えて作っても◎
材料には、こちらの画像の「オーガニック・スペルト小麦全粒粉 」をブレンドしてみました。ちょっと珍しい小麦粉です。
強力粉は新麦の「十勝ゆめぶれんど」。
ホエー仕込み 手ごねパンレシピ
材料(まるパン6個分)
- 強力粉 270g
- 全粒粉 30g
- ホエー 60g
- 水 140g
- 酵母 2g
- 塩 3g
- バター 15g
ホエーと水は、あわせて35℃くらいに温めておきます。
バターは室温に戻し、生地になじみやすいように柔らかくしておきます。
作り方(作業工程)
ボウルに粉類と塩を入れます。
かたまりになっている部分をほぐして空気を含ませるように、ざっと混ぜます。
上に酵母をふり入れたら、あたためておいたホエーと水を加えます。
おおまかに生地全体をまとめてから、室温に戻しておいたバターを加えます。
10分以上、しっかりと生地を捏ねます。
捏ねあがった生地のとじめを下にしてボウルに入れ、ラップ等で覆い一次発酵させます。
25度くらいの室内で、3時間発酵させた生地の様子が右側の画像です。
あくまでも目安ですので、生地の状態に応じて時間を調節してください。
※ホエーで仕込んだパン生地ですので、この時点で少し酸っぱい香りがしています。
左・生地を6等分して軽く丸め、10分のベンチタイム中。(実際には、固くしぼった布巾をかけています。)
右・きっちりと丸め直して、とじめを下にした状態。
ここから二次発酵させます。
オーブンの庫内でスチーム機能を使用し40~50分くらい発酵させましたが、大きめのビニール袋で覆って室温で発酵させても◎
二次発酵完了の目安は、こんな風にふっくらとしてくるまでです。
今回はブログ用にちょっとおめかしして(!)、表面に粉をふってみました。
こちらの工程は面倒ならば省略可です。
210度に予熱したオーブンで15分焼成したパンがこちらです。
※お使いのオーブンによって焼き時間を調整してください。
パンの味・感想
さて、気になるパンの味の感想です。
味は、ホエーの酸味が完全になくなっていました。
砂糖や蜂蜜などの甘味料を加えていないのに、ほんのりとした甘みが感じられました。
パンの食感でいうと、いままでにないふわふわ感がありました。
オーガニック・スペルト小麦全粒粉 の香ばしさも、いい感じで溶けあっていたと思います。
欲張りすぎは良くありませんが、ホエーの割合をもう少し増やしてもいいかな? という感想も。
少量の使用ながら、存在感を出してくれたスペルト小麦全粒粉についても探求してみたいと思います。
まとめ
ホエーはチーズを作る時にも大量に出て、廃棄されることも多いのだとか。
これは私の力ではどうにもならないのですが、せめて自宅で出たホエーは何かしらのかたちで摂取できればと思います。
ヨーグルトメーカーを使って自家製ヨーグルトを作っている、という記事を以前書きました。こちらです。
出来上がったプレーンヨーグルトを水切りして、クリームチーズ風にして食べることがあるのですが、まとまったホエーが抽出されるのです。
その救済レシピとして、引き続きホエー仕込みのパンの可能性を探っていきたいと思います。
パンの仕込みに使うと、焼き上がりもふんわりしますので機会があれば焼いてみて下さい。