割包(クワパオ)とは?
「割包」とは、なに?と思われた方もいると思います。
上の写真を見て、あ~あれか!となった方もいるのではないでしょうか。
読み方は「クワパオ」で、中華風の蒸しパン、というか肉まん(中華まん)の皮の部分だけの料理です。
中華街などでは、豚の角煮を挟んで売っていたりしますよね。
ほんのり甘く、蒸したてはふっかふかで、程よくもちもち!
肉まんを作るとなると、具の用意が面倒だし包むのが難しい…と考えている方も、皮の部分だけの割包でしたら気軽に作れるんじゃないかと思います。
花巻、包子、饅頭との違いについて
中華料理店などで見かける花巻(ホアチュアン)も、割包と同じ生地で出来ています。
生地をのばし、ゴマ油を塗ってくるくる巻いて切り分け、真ん中をぎゅっと押して作ります。おかずと一緒にいただくそうです。
包子(パオズ)も同じ生地でして、中に具が入ったものを指します。肉まんなどですね。
饅頭(マントウ)はまん丸だったり四角だったり、具がないものを指します。 こちらもおかずと一緒にいただくのだと思います。
割包は、包むというよりは割って、 好きな料理を挟む感じです。
こちらは先日、神戸の南京町(中華街)で食べた角煮まんですが、これも割包ですよね。
中国の定番メニューなのかと思いきや、台湾でハンバーガーのように食されているものなんだとか。
どの料理も同じ材料で出来ているのに、形(形成)が違うと食感まで違ってくるのが面白いなあと思います。
割包(クワパオ)の材料・作り方
割包6個分の材料になります。
- 強力粉 200g
- 水 110g (人肌程度に温めておきます。)
- きび糖 15g
- ごま油 8g
- ベーキングパウダー 4g
- 塩 2g
- ドライイースト 2g
- クッキングシート(10センチ角にカット) 6枚
クッキングシートは、生地が蒸し器(せいろ)にくっつくのを防ぐために使用します。
ここからは、作り方です。
大きめのボウルに粉類を入れ、軽く混ぜ合わせておきます。
水を加え、捏ねていきます。ある程度まとまってきたらごま油を加え、10~15分くらい台の上でしっかりとこねます。
ひとかたまりにしてボウルに戻します。
生地が乾燥しないようにラップなどで覆い、一次発酵させます。
季節や室温にもよるのですが、1時間前後でしょうか。
生地の大きさが2倍くらいになるのを目安に発酵させてください。
ホームベーカリーをお持ちの方は、一次発酵までの工程をホームベーカリーに任せる、という手もあります。
生地を台の上に取り出し、手のひらで軽くガス抜きをします。
スケッパーで6分割にし、生地を丸めてとじ目を下にしてベンチタイムを10分とります。このとき、生地が乾燥しないように注意してください。
麺棒を使って生地を楕円形に伸ばし、表面の半分だけにごま油を塗ります。
端を少しずらして2つ折りにし、カットしたクッキングシートの上にのせて二次発酵させます。
二次発酵は、下の鍋に水をはり、蒸し器に生地を並べて蓋をして20分ほど。
その後いったん蒸し器を外し、鍋の湯を沸かします。
沸騰したら蒸し器をのせて強めの中火で15分蒸せば完成です。
上記の分量で作ると、直径20センチの中華せいろ2段分です。
蒸篭については以前書いた記事も参考にしてもらえればと思います。
ルクルーゼの20センチのスチーマー(蒸し器)しか持っていなかったときは、2回に分けて蒸していました。
この写真の割包(クワパオ)は、エビチリをサンドして食べたときの様子です。
サンドするというよりは、すくって食べると言った方がいいかもしれません。
他にも、豚の角煮や麻婆豆腐なんかとも相性がいいのでおすすめです。
最後に
材料の小麦粉についてですが、薄力粉をブレンドするとふわふわした食感の皮になります。市販の中華まんのイメージでしょうか。
薄力粉を多めに配合した生地は、こねる作業もそれほど力がいらないので初心者向けかな、と思います。
強力粉の配合が多いともっちり感が強い皮になりますので、色々試してみて、好みの食感を見つけてみて下さい。
ちなみに我が家は、もっちり感強めのむちむちしたやつが好きなので、強力粉100%で作ることが多いです。
冷蔵庫で2~3日はもちますが、冷凍保存も可能です。
乾燥・冷凍焼けしないように1つずつラップに包んで冷凍し、1か月を目安に食べ切るといいと思います。
蒸し直せば、美味しく食べられます。