全粒粉でこねないパンを焼こう
こねないパンを全粒粉を使って焼きましたので、その方法を記しておきたいと思います。
全粒粉入りのパン生地は膨らまない(正確に言うと、膨らみが悪い)のが特徴です。
膨らみが悪いパンとなると敬遠しがちですが、風味がよく、独特の味が、個人的には好きなんです。
真っ白でふわっふわのパンももちろん美味しいのですが、全粒粉のパンを食べなれると、白いパンにはなにか物足りなさを感じてしまうようになってしまうから不思議です。
全粒粉はお米でいうところの玄米なので、栄養価が高いと言われていますよね。
分割の手間なしで簡単に作る方法は?
分割しないパンを作るには、生地を焼くための型が必要になります。
私は大きめのホーロー容器(23cm×29cm)にオーブンシートをセットして使用しています。
では作り方です。
材料
- 強力粉 320g
- 全粒粉 80g
- ぬるま湯 400g
- 塩 4g
- 白神こだま酵母 3g
(ドライイーストを使用しても◎)
- オリーブオイル 適量
(焼くときに使用します)
とてもシンプルな材料なので、ちょっとこだわりを持って選ぶといいです。
なぜなら、砂糖やバター、牛乳などの副材料を使用しないので、原材料の味がダイレクトに影響するからです。
こちらは白神こだま酵母です。
種おこしせずに使えるうえ、10gずつ小分け包装されているのも良くてリピート中。
作り方
作り方を説明します。
上の写真のように、大きめのボウルに強力粉、全粒粉、塩、酵母をいれます。
粉類に均一に水分をいきわたらせるため、ゴムベラで軽く混ぜておきます。
35℃くらいのぬるま湯を一気に注ぎます。
はかりにボウルをのせ、ジャーっとぬるま湯を加えたところです。
ゴムベラで30回くらい混ぜたら、下の写真のようにへらを端の方に寄せてラップをし、30~40分おきます。
ゴムベラを底の方に差し込むようにして再び混ぜます。
生地を鍛えるイメージ?で10回くらい大きく混ぜます。
このような状態になります。ラップをして発酵させます。
生地の状態を見ながら、2~3時間くらい発酵させてください。
全粒粉の生地は、それほど膨らまないのでそのあたりも考慮して見極めます。
用意しておいた型にオーブンシートを敷き、そっと生地を流し入れます。
30分くらい2時発酵させたら全体にオリーブオイルをまわしかけ、指で穴をあけます。
このように、表面に気泡が出てくればOKです。
オーブンを230℃に予熱→30分焼きます。
こちらは、焼き上がりの様子です。
型から出して冷まし、10分割にカットしたのが下の写真です。
生地の段階で分割するよりも、焼成後に分割した方が手間がかからないと思います。
さらに、真ん中に切れ目を入れて、サンドイッチ用に。
この状態で冷凍保存しておくと、とっても便利です。
全粒粉独特の、茶色っぽい色味と気泡が確認できます。
以下のスペルト小麦を使用したこねないパンの記事も、あわせて読んでもらえると嬉しいです。
パンのアレンジ
食事に合わせてそのまま食べても美味しいのですが、今回は少しアレンジしてサンドイッチを作ってみました。
レタス、しそ、蒸し鶏のサンドイッチです。
雑すぎるビジュアル!あるものを挟んだだけ・笑。
内側にバターを塗り、粒マスタードを忍ばせました。
そしてこちら↓小豆とホイップの、ちょっと甘いサンドイッチ。
小豆は、デーツあんこです。
サンドイッチにしても、全粒粉の香ばしさが引き立って美味しかった!
こねないパンを焼く利点・メリットは?
パンをこねずに焼くことの利点、メリットとして挙げられるのは、手が汚れない、ということ。
生地をこねたくないため、生地作りはホームベーカリーに任せてしまう、という方にもぴったりです。
普段は手ごね派の私ですが、パンの生地がまとまるまではベトベトするし手についた生地の後始末が面倒だな、と思うこともあります。
また、手にけがをしてしまったときにも(包丁で切ってしまったなど)、こねないパンを焼いています。
こねない上に分割の作業をせずに焼くため、生地の乾燥に気を付けなくてもいい、というのも楽です。
生地を分割すると、表面が空気に触れて乾燥してしまうため、ふきんをかぶせるなどの対策が必要になってきますが、そのストレスもありません。
まとめ
全粒粉を20%配合して焼いた「こねないパン」は、想像以上に香ばしく焼きあがりました。
もっとふんわりさせたい、クセが強すぎる、と感じてしまう場合は全粒粉の割合を減らしてもいいと思います。
逆に増やしすぎると、ぺ~ったりした生地になってしまって扱いづらくなるので、いくら全粒粉が栄養価が高いからと言って、あまり欲張らない方が無難です。
パン作りをする上で、材料を細かく計量したり、生地のこねあげ温度を気にしたり、というのが大事なときもありますが、たまには今回のような方法で焼くのもいいのではないでしょうか。
プレゼント用にパンを焼くときは、妙に力んでしまうこともあるのですが、自宅で日々消費するパンは神経質にならず、おおらかな気持ちで取り組んでみるのもありだと思います。
気負わずに楽しむことでリフレッシュできます。
生地の量にもよるのですが、スクエア型をお持ちの方はそちらで焼いても上手に出来ます。